私のなかの何かが子どもであるとき
窓の外で蝉が鳴いていた
机に山積みの本が埃を被って
昼間の日の光をカーテン越しに浴びている
それは何処かへ行ってしまった夢の記憶
隅っこの塗装の剥げた壁に
ピアノソナタが響いて届く
時の流れそのままの風景から
便りがポストへ舞い込むように
待ち望んだ瞬間が陰を落とす
日向の喧騒が木の葉を揺らし
まるで巨人のように
平らな街を包み込んでいった
この部屋の窓は遠くのことを知らせない
月の物憂い光がこの部屋へ入るころ
私は独壇の明かりの中で
特別夢中に生きてやろうと願う
0 件のコメント:
コメントを投稿