6月の雨に濡れ、冷たい夜が深くなるにつれ、憂い身を潜めて目を瞑る者。音楽は寝床に就く。夢のなかでも私はきっと走りまわって、必死の奔走が乾いた土を雨と共に弾かせ、轍に水のたまるように夢の痕跡に水面が張る。誰の為のものでなければ、この夢も幻に過ぎない。貴方に送る私の言葉はいつかのそれとは異なって、まったく朝というものを忘れてしまった。目覚めはいつも暗い夜。それだから今日も、ヘイデンのベースが心地よく聴こえたのだった。私の心は未熟な者の思想のように、同じ環をいつまでもぐるぐると巡って、口を開けたまま、星ひとつさえ見えやしないのに、空をじっと仰いでいる。
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