20170528

身近なもの

何もかも終わったら、あの喫茶店へ行こう。モーニング・セットを注文して二階の窓から出入りする人たちを覗くだけの時間。何もかも終わったら、それは「何か特別なことが生じたならば」というに等しく、さて、どうして近くにあるものがこれほど遠くあるように感じるのだろうか。それを考えたならば、私は目を閉じて、朝の静けさに横たわる。なあ、音楽が聞こえないんだ。ただ流れている時間から、本当の音楽を探していたのにさ。

20170512

鯉の幻

花摘み終えた 春の暮れ
腕から溢れ 揺れ 落ちる花弁のように
彼方世に放つ言葉の意味 響き
色褪せ 交わり 漠漠たる砂塵となって
風の螺旋の あとをつける
昇り切ること 今日一日とかなわざれど
頂きなき 働き
湧き立ちて 火の如き 勢の輝きあり