20170301

同じ

彼方の国の幸福な老婦人と

同じ言葉を喋ることが

私にもできる

もう一度 新たに生まれて来ることが

できるならば

他の誰かでなく

私のような人生を過ごしたい

そしてまた一度だけでないならば

何度でも 何度でもそうしたい

そう思うだろう

私のような人間がいい

そう思う

四半世紀 私は生きた

たったそれほどの時間だけで

たとえ私のような阿呆であれ

私の最大の恵みが

人間として生まれたことであると

思いなすことができると知った

さて これらの言葉は

誰のものでもない

いずれこの世から

私がいなくなったとして

少なくとも誰かが

同じ言葉を綴るだろう

私はそのことを確信している


誰にも何も遺すことができず

これからも何も果たすことができぬことを

私は己の野心が滾る間にも予感する

考えてみるならば 

私は自分の為すべきことを為すという

唯だ それだけなのである

それだけが私の人生なのであって

それだけで人間はよく生きる

万丈なる岸壁に

いずれこの身を削ろうとも私は

少なくとも同じ真理を

同じ言葉を綴るだろう

私はそのことを思う

強く とても強く







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