20161225

Tempest

寝惚け眼を閉じて
聞いた音は風のそれではなかったか
寝惚け眼を閉じて
入り込んだ風は夢のそれではなかったか

聞いたことがある
それは 夢に似た音楽
それは 夢に似た思想
寝覚めの包みが開くまで
戯れに言葉を吹き込んで
想像の焚き火を燃やし立てる
トナカイの走るその下で
秘やかに話す影の
大きな爪の魔女の如し
我ら両つの仲を裂いて
不思議で隠そうとする鎌鼬
煌めく去来が遺す声は
掬えば忽ち砂と知られる
夢の使者か
思考の戯れか
だれも分かりはしない
だれも......
意識と無意識の谷間の底は
タイタンさえも消してしまう
浅きゆえにそれと知られぬ心理がある



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